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  6. 平成29年度卒業式式辞(岩見沢)

大学紹介平成29年度卒業式式辞(岩見沢)

?? さて、岩見沢校の芸術?スポーツ文化学科を終える皆さん、皆さんが獲得した専門のことを少し話させてください。芸術?スポーツ文化学という新しい学問を理解していただけたでしょうか。皆さんは非常に価値ある学問の場に身を置いたと私は思っています。
? 音楽、美術、スポーツを愛する皆さんが岩見沢校に入学し、それぞれの専門分野で技能を伸ばしながら、それらが人や社会に及ぼす力を学問的に理解して、その力を社会の様々な課題に活用する方法論を学んだはずです。少子高齢化が進んでいる地域、第四次産業革命あるいはSociety5.0と言われる、AIによる、ある意味非人間的な社会状況が進行しつつある中、芸術やスポーツのように人間の感性に訴える力や表現力を持ち、また、競争という、決められたルールの中でも人の心を躍らせる力を持つ文化を研究する場に身を置いたことは、今の社会が一番求めている力を身につけることにつながったと考えています。本学では、その力が発揮される場を、「芸術?スポーツ文化による、生き甲斐づくり?健康づくり?まちづくり」という言葉を使って表現しています。どの地域でも求められているものであることがわかるでしょう。
? 東日本大震災の時の報道を思い起こしてみましょう。音楽が人を励まし、慰め、癒し、そして勇気づけ、元気づけ、絆をつくることに大きな力を発揮したことは皆さんも実際に目にしたと思います。きっと、聞く人の、心の琴線を震わせる力がそうさせるのでしょう。
? プロとして演奏している側の人は何を思っているのか、その一端をピアニストの仲道郁代さんの言葉で少し理解することができました。こう言っています。「音楽の探求の魅力とは、これまで生きてきた人間がやってきたことを知ることができることにある」。咄嗟には理解が追いつきませんでしたが、その意味は、作曲家が生きた時代と社会、そして現実に置かれていた境遇から生まれた、その人の心象風景を、残された楽譜を通じて探るという作業を続けることにより、人間という存在そのものの理解につながってきた、というような話だったと思います。哲学的な話だと思いました。そういう深い理解のもとに行われる演奏が人の心を震わせないわけがありません。

? 美術にもそれに通じる部分があるような気がします。私は「美の巨人たち」というテレビ番組をよく見ます。それから最近では中野京子さんの「怖い絵」シリーズを読みました。そういったものから学んだことは、絵画が描かれた時代背景?社会?文化的背景、そして描かれた色やモチーフが表す意味などを勉強しておくことにより、絵に隠された物語を読みとる楽しさがあるということです。人間が本来的に持つ死への恐怖や欲望、美しいものに惹かれる心などが、直接的に描き表されていなくとも、一つ一つ読み解くことによってじわじわと理解され、見る者の心を揺さぶるのでしょう。ここにも人間の本性を理解することにつながる手がかりがありました。

? スポーツの意義に関してはパラスポーツのアスリートである、谷(旧姓佐藤)真海さんに語ってもらおうと思います。2020オリンピック東京招致に向けてのプレゼンテーションです。
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? I am here because I was saved by sport. It taught me the values that matter in life.

? スポーツによって救われたこと、そして、スポーツが人生において大切な価値を教えてくれたことを述べています。

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? I was nineteen when my life changed. I was a runner. I was a swimmer. I was even a
cheerleader. Then, just weeks after I first felt pains in my ankle, I lost my leg to cancer.
Of course, it was hard. I was in despair. Until I returned to university and took up
athletics.
? I found that I enjoyed setting a goal - [sic] and beating it. I developed new confidence. Most of all, I learnt that what was important was what I had, not what I had lost.

? それまでスポーツウーマンだった真海さんが、19歳の時にがんで足を失い、一度絶望の淵に立ちながらも、大学に戻って陸上を開始し、その中で何を失ったかではなく、今何を持っているかが大切なんだ、という理解にいたったことが、とても大事なことだったと言っています。
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? Only then did I see the true power of sport… [sic] To create new dreams and smiles.
To give hope. To bring people together.
? More than 200 athletes…[sic] Japanese and international… [sic] making almost 1,000
visits to the affected area… [sic] are inspiring more than 50,000 children.

? スポーツの真の力が分かった。それは、新しい夢や笑顔を作る。希望を与える。そして人々をつなぎ合わせることだ。実際、東日本大震災の時に、200人以上のアスリートが、延べ1,000回現地に訪れ、5万人の子どもたちを元気づけ奮い立たせたでしょう、と主張しました。

? 音楽?美術?スポーツが持つ力をいかに地域?社会に役立てるかが大切なことです。皆さんは、どの課題にどういう力を用意して、それを地域にどう仕掛けていくか、そういう企画?実行力を手に入れているはずです。地域は皆さんを必要としています。活躍を期待します。頑張ってください。

? 終わる前にもう一つ。本学にもう一つの学科があることをご存じですか。函館キャンパスの国際地域学科です。
? 国際地域学科は「地域学」という学問をベースに置いた学科です。道南という地域でもあり、観光学の専門家も配置しました。特徴的な活動の一つにソーシャルクリニックと呼ぶ、大学と自治体の協働事業があります。学生が地域住民と一緒に、地域課題を診断し、次に、治療を行うための処方箋を書き、そして実際に治療を行います。治療の後は地域自身が元気になり、助けが不要になることを目指していると聞き、「なるほど、それでクリニックか」と、改めて感心した次第です。学生は英語力、国際性、コミュニケーション力を鍛えて、地域課題解決の実践を積み、地方創生に能力を発揮できる力をつけて社会に出ます。
? 地域再生?活性化のための力を身につけるという点においては岩見沢校の皆さんと共通です。互いに協力できたら良いと考えています。

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注:英文原稿は、「TOKYO 2020年オリンピックに導いた感動のプレゼンテーション. 2013. 国際情勢研究会」より一部抜粋して引用

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